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視察・研修報告

「社区」から自治の実践学ぶ

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2011年10月12日から18日まで、社民党の青年自治体議員3人(山登志浩・愛知県江南市議、佐々木允・福岡県田川市議、市来伴子・東京都杉並区議)が中国を訪れた。日中両政府間の青少年交流事業の一環として組織された「2011日本青少年訪中代表団」の一員として、各界の青少年約460人と共に中国政府から招聘(しょうへい)され、友好親善を深めてきたもの。

 代表団は13日、北京で天安門広場と紫禁城を見学。同日夜、中国側の受け入れ団体「中華全国青年連合会」主催の歓迎宴で熱烈な歓待を受けた。
翌14日から4コースに分かれ、地方都市を訪れた。3議員は、政党関係者や中央省庁官僚らと共に河南省の省都鄭州市に移動し、同日午後、「鄭州二七区亜星社区」を視察した。


市民サービスの提供体制が確立

 中国の地方行政組織は、「市」→「区」→「街道」の三層構造から成っており、「社区」はいくつかの街道が集まって形成された中国独特のコミュニティである。亜星社区は2003年に民間投資会社が開発に着手し、07年に完成。74棟もの高層マンションが林立し、4,456世帯、約1万人が暮らしている。学校、幼稚園、病院、商店が併設され、風車を利用した自家発電設備も備わっている。

 社区には14人の専従職員が常駐しており、ほとんどが共産党の社区党委員会役員を兼ねている。医療、福祉、介護、環境衛生、安全、教育、就労などあらゆる市民サービスの提供体制が確立している。さらに、ボランティア活動や趣味のサークル活動が盛んに行われており、市民の日常生活は社区なしには語れない。

 社区の発展は改革開放政策によるところが大きい。市場経済が導入され、職場を通じて一元的に市民サービスを提供することが困難になったことから、社区がそれに取って代わったとされている。

 一行は幹部職員や住民代表と懇談した。その中で、党書記は「儒教思想などの伝統文化を尊重しつつ、将来を見据えた計画的なまちづくりを行っている」と力強く語っていた。彼らの話しぶりや表情から、一人ひとりが自治の担い手であるという誇りと気概を感じた。また、格差・貧困や少子高齢化などの社会問題が山積する中で、多様な市民ニーズに末端レベルでどのようにこたえるか、腐心しているのが印象的だった。


「身近」なコミュニティこそ

 日本と中国とでは社会・政治制度が根本的に違うので、社区のしくみを日本の地方自治制度に応用することはできない。しかし、今後の日本の地方自治のあり方を考える上で示唆に富んでいる。

 昨今、「地域主権」「道州制」「都構想」の議論が活発になされているが、勇ましい発言を繰り返す首長ばかりが目立ち、市民の存在が忘れられている。社区のような身近なコミュニティ(自治組織)こそ市民自治の原点であり、市民参画や民主的意識が醸成される可能性を秘めていることを確認することができた。

<社民党機関紙「社会新報」 2011年11月23日掲載>

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